事業実績

ミャンマー国南東部地域総合開発計画プロジェクト

ミャンマー国南東部地域総合開発計画プロジェクト

少数民族地域の開発課題

ミャンマー政府は民主化・国民和解に向けた動きを積極的に進めており、国境地域の少数民族武装勢力との停戦合意、政治対話も実施されている。2015年10月にはKNU(カレン民族同盟)を含む8つの少数民族グループと包括的な停戦合意が締結さた。そのため、少数民族の活動地域である、カレン州・モン州において、タイ国境を越えて避難していた難民や国内避難民の帰還が期待されている。しかし、上水施設、河川整備、道路、社会施設などのインフラは十分整備されているとは言えず、地域経済発展の足かせとなっている。特にコミュニティにおいて経済インフラ、社会インフラの整備が急務である。
本プロジェクトは、南東部(カレン州、モン州)地域総合開発計画の策定と、パイロット事業を含むコミュニティ開発及びコミュニティ開発計画の策定を支援することを目的としている。

対象国 ミャンマー国 対象地域 ミャンマー南東部(カレン州、モン州)
プロジェクト期間 2014年2月〜2017年10月 技術サービスの種類 地域総合計画、マスタープラン、コミュニティ開発
現地協力機関 国境省、計画財務省、カレン州政府、モン州政府 発注者 国際協力機構(JICA)
受注形態 元請(共同企業体の幹事会社) 対象地域の面積と人口 カレン州:143万人、30,383 km2 モン州:247万人、12,155 km2
担当業務 総括/住民参加/地域総合開発計画、副総括/住民参加/コミュニティ開発計画、帰還・定着計画、平和構築、少数民族調整/和平過程モニタリング、土地利用計画/GIS、社会開発計画1/社会サービス、水資源開発・管理、水資源開発・管理2、水資源開発・管理3、河川工事施工監理/照査、水文/水位計測、上水供給計画、経済・財務分析、戦略的環境アセスメント、インフラ施工計画/積算、都市開発/コミュニティ施設計画2、業務調整/パイロット事業実施管理/インフラ計画

プロジェクトの成果

・南東部地域総合計画の策定
・コミュニティ開発に資するパイロット事業の実施
・コミュニティ開発ガイドラインの策定
・優先事業の予備設計

プロジェクトの実績

多様な関係者との折衝を通じての情報収集・分析が必要であったため、ミャンマー国政府機関、地元で活動するNGO、少数民族グループを巻き込んだ参加型手法を活用した開発計画の策定を推進しました。また、16件のパイロット事業を実施し、地元住民や関係機関との参加型ワークショップを通じてプロジェクトの形成・実施を行い、16件のパイロット事業を実施しました。(学校建設、保健施設建設、給水施設建設、電力供給、コミュニティセンター建設、河川浸食対策工事、生計向上等)。

参加型開発計画策定を目指し、カレン州・モン州の各地でワークショップを開催しました。開発コンサルタントに求められる資質は、専門性だけではありません。多くの人の考え・意見を取り入れる姿勢も重要と思います。地域(=地域住民)が持っている知識・経験、団結力はあらゆる事を実現する可能性を持っている。地域が自立的(=持続的)に発展するための「手伝い」をする仕事であると思います。
「日本側が持っている高度な知識・経験を、発展途上国の人達に教える」というのは、いかにもおこがましく感じる時があります。ただ、「少しのサポート」が必要な時があり、その場合、「参加型」という形を取ることが最善であると思うのです。以下のビレッジマップの作成と水管理組合の設立は、「ほんの少しのサポート」で完成したものであり、これを開発にどう生かすかが、開発コンサルタントに求められる「技術力」です。このプロジェクトでは、正に「参加型」を実践しました。私が考える参加型開発のキーワードは「効率性」と「アカウンタビリティ」です。「参加型」は、ただの理想ではありません、極めて実践的なのです。