前島 俊さん(コンサルタント事業部)

大学の専攻・研究内容

東京農工大学で農業を体系的に学んだ上で農業経済を専攻。その後、開発経済の知見を深めるためにベルギー・ゲント大学に進学し、農村開発の修士号を取得。
SDGsの観点から農家の生活水準向上を目的としたフードバリューチェーンの構築に関心があるため、卒業論文では持続可能な農業に取り組むインドネシアのコーヒー生産者協同組合が小規模農家に及ぼす影響について、修士論文では高品質カカオのダイレクトトレード(直接取引)の実現方法に関する考察を研究テーマとしました。事例研究として農家等を対象にインタビュー及び質問票調査を行い、現場の実情について理解を深めました。

学生時代に打ち込んだこと

海外志向が強かったので、学内外で継続的に国際交流活動に取り組みました。学内では東南アジアの提携大学との学生交流事業を通して交換留学を経験したほか、学生団体を組織して留学生の支援や交流活動を行いました。こうした取り組みが評価され、内閣府青年国際交流事業の「東南アジア青年の船」に参加し、ASEAN各国の代表参加青年と共同生活をしながら社会課題に関する討論や交流活動を行う機会を得ました。学生時代に国際感覚を養い、文化交流に加えて学術交流を通して様々な知識や考え方に触れたことによって、物事を多面的に見る力が身についたと感じています。

新卒で開発コンサルタントを志した理由

以前から国際協力の仕事に関心がありましたが、当時イメージしていたのはJICA(独立行政法人国際協力機構)や国際連合職員、NGO(非政府組織)です。就職活動中の研究室の先輩から開発コンサルティング企業を志望していると聞き、この業界について初めて知りました。学生が調査で頻繁に海外に出ていた研究室だったので、現場主義・専門性を売りにする開発コンサルタント志望が多かったのも今思うと納得できます。その後、海外コンサルタンツ協会(ECFA)主催のセミナーに参加して、業界への理解を深めていきました。
私が開発コンサルタントを志望した理由は、開発プロジェクトの最前線で働けるからです。様々な要素が相互作用して生じる開発課題に対して、多角的な視点からアプローチできることに魅力を感じました。いつか自身の専門性を活かして現地住民の役に立てるような仕事をしたいと考えていましたが、その実現に一歩ずつ近づくことができるのが今でも日々のモチベーションになっています。

今後の目標

目の前の業務に真摯に取り組み、周囲からの信頼を得ることです。社内はもちろんですが、プロジェクト現場でカウンターパート及びスタッフと協働してプロジェクトを遂行するためには、信頼関係の構築が重要だと感じています。その上で、周囲と円滑なコミュニケーションを取りながら効率的に業務を行えるよう努力していきたいです。上司や同僚などから仕事ぶりを認められてプロジェクトに必要とされる人材になることで、専門家チームの一員として活躍することがその先の目標です。